猫の狩猟本能 
2022/08/23 Tue. 00:02 [edit]
猫は3種類に分ける事ができて、それはイエネコ、ヤマネコ、ウミネコである。
・・・
ブッブー
何だよウミネコって
鳥じゃん(笑)
ネコ・ヘコ・トコの話をしようとしてるんじゃ。
ネコはリビアヤマネコを起源として家畜化され、人が農作物を備蓄し、それを食べに来るネズミ等の見張り番としてともに共存してきたとされている。
どんな昔からなのかは私が生まれるずっと前から(当たり前だろ)
猫はネズミに限らず、様々な生き物を捕獲・捕食する。

この絵・文章は日本昔ばなしの童絵作家池原昭治先生がお書きになったもの。
この内容はいくつかの地域で語り継がれてきたらしい。
魚は捕らないのか?
猫の好物は魚だろ?
という声も聞こえてくるが、この好物のイメージも刷り込みで、多くの人は「おさかなくわえた♪」で始まる主題歌を想像するが、南半球の大陸では猫の好物は鳥という人が多いらしい。
まぁお国柄ってやつですかね。
話を戻して狩猟本能にも得手不得手があり、また興味を抱く度合いも違う。
ネコが好きなのは地を這う動いている物。
室内ではピンポン球や、フローリングであればプラスプーンなどはカラカラ音がして興味をそそる。
この程度の大きさなら誤食問題も気にしなくていい。
ネズミ型のプラに布が捲いているオモチャは誤食に気をつけなければいけないからね。
ヘコが好きなのはジャラシの型をしている。
ウネウネ動いている物に興味を示すようだ。
気をつけたいのは引越などで使うビニール紐。
これも誤食した話はよく聞く。
トコが好きなのは空に舞っている物。
釣竿型の先の紐に物が付いている物をヒラヒラさせる。
それぞれに得意な狩猟形式を持っているので、おもちゃ選びは得意な物を多くしよう。
動いている物を追う習性があるからといってレーザーポインターを使う人がいるがお勧めしない。
確かに身体を動かすことはできるのだが、最終肝心の捕獲が出来ない。
捕獲する欲求を満たすことが出来ないなんてストレス溜まるわ。
完全室内飼育ではストレス貯まるのでは?とよく耳にしますが、それはあなたがストレスを発散させる努力をしていないということ。遊び方の他には、当会では「床から1メートル以上で飼育しましょう」という話をしている。棚やテーブルの上の置きましょうということではなく、部屋のレイアウトに高低差をつけてくださいという事。高低差を移動する事でストレスも軽減させるし、猫は高いところから見下ろして獲物確保や環境・状況確認をする動物。
そう、私達人間は下界でシモベとして生きるのです。
ストレス発散にはもう一つ。特に仔猫なら複数匹飼育を考えて。
この話は次にしたいと思う。
※池原先生の画像は池原先生が著作権を有し、ポスター全体はさやま猫の会が著作権を有しています。
ポスター制作において池原先生と著作物使用許諾契約を結んでいますので、上段画像のみまたポスター全体の転載及び複製は硬く禁止させていただきます。
活動者がポスター(A2版)を啓発や里親希望者様などへの説明に使用したい場合、有償にてお求め出来ますのでお問い合わせください。
当ブログ記事引用や当会Twitter引用は主旨内容に同意されている方にのみ有効とさせていただきます。
文責 さやま猫の会 S
category: 活動日誌
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猫の人馴れ具合 
2022/08/20 Sat. 06:54 [edit]
猫はどの位人に馴れるの?
多くの人は仔猫の時から人との生活をともしていれば抱っこできると思っている。
日本人のイメージでは縁側でお婆ちゃんが猫を抱っこしてうつらうつらと・・・

そう、こんなイメージ。
この絵は日本昔ばなしの童絵作家池原昭治先生がお書きになったもの。
このイメージが多くの方の頭の片隅に残っている。
よく見ると、おばあちゃんの横には人馴れしてそうだけど抱っこされていない猫と、後ろには何やら様子を伺っている猫がいる。
この様に抱っこが好きな猫。
抱っこは出来るが我慢している猫。
近くには来るけど抱っこが嫌いな猫。
人にはあまり触られたくない猫と様々。
犬や猫は人との親和性・従属性が高く、今では愛玩動物として位置づけられているが、犬より猫はそれらが低いので、ずっと一緒に生活していても抱っこできない猫もいる。
一般的にはツンデレと表現されたりもする。
この性格の違いはそれぞれの猫が持つ気質として生後6ヶ月程度で出来上がってくるともいわれている。
それまでに人間は優しくて安全で美味しい物を出してくれる存在だと刷り込みをして、出来るだけ人馴れ度合いを高めるのも活動者の役割にもなるのだが、成猫になってみないとわからない事もしばしば。
では近寄りたくない猫はずっとそうなのか?といわれるとそうでもなく、何かをきっかけに近寄りスイッチが入る場合もある。または美味しい物スイッチがある猫もいる。
人が猫じゃらしのような物を出せば、凄く楽しそうに遊ぶし、人のそばにちょこんと座っている猫でも、抱っこまで出来ない猫はいるし、抱っこを我慢している猫は降ろしたときに触られた部分を「あーあ、触られちゃったよ」とグルーミングする猫もいる。
猫は猫らしくというのは、人が持つ猫への思い込みより、個々の猫の性格を尊重する事。私はそれで良いと思うんですよ。
触れない猫は動物病院に連れて行けないじゃない!と思うかもしれませんが、反撃してこない猫ならば捕獲する方法なんていくらでもあります。それは機会があればまた別の時にでも。
猫は猫。
ワガママ奮っている猫にシモベとしてお仕えしましょう(笑)
抱っこできない猫だって、御飯を出してくれるのは飼い主だとちゃんと認識してますよ。
お家の中にいる猫はあなたを頼りに生きてます。
今回、狭山市社協さんと取り組んでいる「終生預かりボランティア制度」のため、童絵作家池原先生に童絵使用の許可をいただきました。
ご協力下さった池原昭治先生そして奈々様に、関係者一同より深くお礼申し上げます。
※池原先生の画像は池原先生が著作権を有し、ポスター全体はさやま猫の会が著作権を有しています。
ポスター制作において池原先生と著作物使用許諾契約を結んでいますので、上段画像のみまたポスター全体の転載及び複製は硬く禁止させていただきます。
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文 さやま猫の会 S
category: 活動日誌
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飼い主急逝による多頭飼育崩壊 
2022/08/16 Tue. 10:27 [edit]
6月下旬のある日、これから介護認定を受ける予定の方の家に、成猫4匹と仔猫6匹がいるので対応をお願いしたい、という依頼がありました。
内容は成猫の不妊手術と仔猫の対応。
依頼者である公共的事業者の皆さんと一緒に解決する方向で意見が一致していました。
ところが7月上旬に突然、飼い主死亡の連絡が。
急いで向かうと、夜でしたが1ヶ所網戸になった部分から、飢えて殺気立った仔猫が薄明かりの中何匹も見えました。
その後、子猫達は全て無事に捕獲・保護できましたが、最初に聞いていた6匹ではなく、外に出ていた個体も入れると最終的には14匹の子猫が生まれていました。
依頼者と市とで相談し、取り急ぎ残り4匹の成猫捕獲と不妊手術を、補助金を使用して行うことに。
事前に頂いた情報では、成猫が4匹いて、うち1匹は飼い猫だがあとは野良猫で庭で餌を与えていたとの事。
しかし結果的に、成猫は飼い猫1匹を含む8匹が居着いていました。
また、飼い主の代理人から、生まれてしまった仔猫は全頭飼育を放棄したい旨を伝えられました。
今まで、不妊手術をしないで増えてしまった猫は、増減しながらいつの間にか散ったり亡くなったりしていたようで、昨年も一昨年も産まれては亡くなっていたのでしょう。
また、捕獲時にはオスだと思っていた1匹の猫のお腹が大きく、確認したら雌で、出産間近でした。
母体への負担を考慮して出産させる事を選択しましたが、結果は5匹早産で全て助かりませんでした。
まだ子猫の譲渡がありますので完了ではありませんが、この案件は8月10日、成猫8匹の捕獲・不妊化と、14匹の仔猫の保護で現場での対応は完了しました。
※成猫8匹の内、1匹は早産した母猫で、栄養状態回復のため現在保護中。1匹は不妊済み耳カット猫でした。
大抵の多頭案件の場合、事前情報は見える個体だけで見積もられがちで、実際はかなり上回った頭数である事が多いです。
この現場も例外ではありませんでした。
今回の様に、不妊化していない野良猫に餌を与えている人は、場所を限らずあちこちで見ます。
でももしあなたが何かの理由で明日から餌を与えられなくなったら?
餌をもらえなかった理由もあなたが来なかった理由も、猫には伝わりませんよね。
本当に猫の事を考えたら、餌を与え続ける事ではなく、餌を与えなくても良い方法、猫が餌を乞わなくても良い方法を考えるはずです。
もしあなたが未不妊の外猫に餌を与えているならば、せめて不妊手術だけでもしてあげてください。
目に触れず認識されずに死んでいく無数の命を知って下さい。
そしてどこのボランティアもキャパはいっぱいです。
これ以上保護しなければいけない猫を増やさないでください。
切にお願い致します。
文責 S
category: 活動日誌
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2023カレンダー画像募集 
2022/08/13 Sat. 07:55 [edit]
さてさてこの暑い中、今年も恒例のカレンダー製作時期となりました。
制作担当の私Sは昨年より10日早く行動してます。
何の事は無い。本文は昨年のコピペです(笑)
皆様から「2023年さやま猫カレンダー」に使用する画像を頂きたく、下記の通り募集いたします。
【募集要項】
募集期間:令和4年8月13日より同年9月15日24時まで
募集画像:募集対象者の猫画像(A4横画像)
※縦画像を加工して横画像にしないでください。画質が粗くなって使えなくなってしまい勿体無いです。
画質:A4版に拡大したときに画像が鮮明であること。
募集枚数:15枚(+カレンダー端に使用する複数枚)
募集対象:さやま猫の会の里親様
応募方法:sayamanekonokai@gmail.comに画像を送付してください。
応募枚数:お一人様3枚以上8枚まで
著作権:お申込み頂く画像は、所有者以外のメディア掲載されていない物、および令和5年12月末日まで所有者以外のメディア使用をしないこと。
契約締結:採用が決まった画像について、簡単な契約を結びます。(著作物使用許諾契約)
契約料:少額ではありますが、契約料をお支払いさせて頂きます。(制作部数により変動有り)
特典:完成カレンダー1冊プレゼント+100円割引販売
その他:使用画像には枚数制限があるため、採用されない場合もあります。予めご了承ください。
沢山の皆さまの応募をお待ちしています!
category: チャリティーグッズ
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狭山市65匹多頭飼育崩壊現場の経過報告・2022年7月 
2022/08/11 Thu. 23:23 [edit]
狭山市内65匹猫多頭飼育崩壊の7月末現在までの進捗報告です。
マリンちゃんが卒業して7月末11匹です。
この子達のプロフィールは、HPから情報掲載しています。
是非覗いてみてくださいね。→さやま猫の会HP
7月中は保護した猫達の体調も大きく変化もなく、テルパパの口内炎対応くらいでした。
嬉しい事に、そのテルパパにお声がけがあり、8月21日にトライアル予定です。
本件でまだ行き場が決まっていない11匹の猫達は、
現在、中川浩県議事務所で5匹、個人預かり宅で1,2,2,1匹とそれぞれ分散して管理しています。
日々変わらぬ愛情で献身的にお世話をして下さっているボランティアの皆様、様々な形でお力をお貸して下さっているご協力者の皆さまに深く感謝致します。
引き続き里親様、預かり様も募集しております!
皆様の暖かい手をどうかお貸しくださいm(__)m
切にお願い申し上げます。
里親募集の猫たちの情報はこちらから↓
【出張お見合い・ずっとのお家を待っている子達】
それぞれの子達のプロフィールはこちら
里親情報

文責 S
category: 狭山市65匹多頭飼育崩壊
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FIVのPCR検査 
2022/08/10 Wed. 22:33 [edit]
(まずこの記事を書くにあたり、私は獣医師ではないので獣医学としての保証はできないので予めご了承ください。
今回のPCR検査を受けるにあたり、数名の先生とお話しさせていただきました。細かいところでは若干の見解の差異があるように感じられましたが、今回は私自身の考え方と捉え方を中心に話を進めさせていただきます。)
猫の感染症として一般的に検査をする項目としてFIV(猫免疫不全ウイルス感染症、猫後天性免疫不全症候群)とFeLV(猫白血病ウイルス感染症)があります。
FIVは何ぞや?というところは省略し、何故PCR検査を受けたか?について進めます。
猫の保護時にFIV・FeLV検査するとき、通常は院内検査キットで行います。
このキットではFIVは抗体検査でFeLVは抗原検査となります。
大雑把に言うと抗原はウイルス・細菌で、抗体はその抗原から守るもの・攻撃をするものです。
ウイルスは細菌と異なり単体では増殖できないので、体内に入り込むと細胞に寄生して増殖をしていきます。
一方ウイルスが異物(敵)だと認識した身体は、その身を守るために抗体(盾と槍)を作り始めます。
面倒な事1
抗体はそのウイルスが持つ抗原の形に合わせて作られ、同じ感染症名でも型が違うと守れないということになります。
面倒な事2
一度体内に入り込んだ猫エイズウイルスは排除できないとされています。
体内に入り込んだウイルスをブロックする抗体が出来るのは入り込んだ時点なのか、遺伝子に書き込まれる時点なのかは私にはわかりません。勉強不足ですみません。
ウイルスが体内に入り込みどの時点でか抗体ができるのですが、出来上がるまでに時間を要します。この期間を『2ヶ月で再検査』としています。
1度目の検査キットで「陽性」で2か月後再検査で「陽性」であれば持続感染として成立になります。
そして院内検査キットの抗体検査感度は95%で、PCR検査感度は80%なので、キットが信頼性があるということらしい。
えーっと、ここまでくるとわかったようなわからないような。
では、PCR検査は何のためにするの?ではなく「あるの?」と考えてしまう浅い考えをしてしまうのです。
一つの答えとしては確定をすることらしい。全て陽性なら陽性。そりゃそうだ。
ただマリンちゃんはPCR陰性なのだ。
猫エイズは病名が示すように「後天性」であり、基本的には胎盤感染はしないという。
ではどこで感染するのかといえば、産道感染は否定出来ないとされながら、キャリア猫から出産された仔猫へのグルーミングで仔猫が何らかの傷を負っていた場合や、一般的にいわれる喧嘩と交尾。
マリンちゃんの場合、喧嘩や交尾で感染したとして、身体に定着する前に抗体が出来て、何らかの理由でウイルスを排除出来ていたら?
面倒な事2について体内に入り込んだ定義が曖昧で、細胞に寄生する前にウイルスが死滅したと考えれば、抗体があってもウイルスはいないと考えられないのか?そして徐々に抗体価が下がるので、検査キットの色が薄かったのではないか?
そんな事を想定しながらPCR検査を受けてみました。
そして結果は「陰性」
ただこの結果を鵜呑みに出来るのかと、何でも疑ってしまうSは思うのです。
単純に陰性バンザーイにはならないのです。
定性・定量の培養や試験の方法差異はどうなのかも気になるし、全ての株が検査出来ているのか(面倒な事1)どの位の期間で抗体価が消滅するのかや、あの隔離された空間で陽性が1匹なのはどうなのか?考えればキリが無くなり、今日も眠れないのです。
とはいえ全てを受け入れる決意をされた里親様に出来る事はここまでで、基本的にはキャリア猫とノンキャリア猫との里親様先での同居譲渡はお断りをしてきましたが、先住猫も同じ多頭飼育崩壊案件現場の猫である事を踏まえてトライアルを開始し、相性も問題がないので正式譲渡に至りました。
里親様は、マリンちゃんを迎えるタイミングで賃貸マンションから一軒家を購入し、相性が悪かった場合も想定しながら迎え入れてくれました。
今マリンちゃんはカミュウと改名され、先に卒業したクロ丸サビ丸と幸せな生活をしています。
Twitterはこちらから
サビ○クロ○カミュウ (@sabikuromaru)さんをチェックしよう
全ての事に0か100かなんてない。
まだわからないことなんて山ほどある。
そんな中で進む道は、それぞれの決意なんだと思うのです。
文責 S
category: 活動日誌
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