多頭遺棄の猫達のご報告 
2018/01/30 Tue. 22:46 [edit]
多頭遺棄猫緊急譲渡会では多くの方々に心を寄せて頂き本当にありがとうございました。
ツイッターにて概要は発信しておりますが、こちらで改めてご報告致します。
遺棄が確認されたのは昨年12月中旬で11匹の確認でした。
複数の見守りさんからのご報告を随時頂いていましたが、パネル展終盤で尿閉塞の行動を示す猫がいる事に野良猫太郎@NoranekoTaroさんが気が付きました。
排尿ができず命に関わる状態だった為、太郎さんのご協力の下、緊急搬送しました。

これをきっかけに、もともと家猫であった彼らには記録的な寒波は厳しく、全頭を暖かい家に入れてあげたい気持ちが膨らみました。
しかし、さやま猫の会では保護シェルターもなく、当初預かりさんもいないという厳しい条件で、はたしてそれができるのかと悩みました。
考えて出した答えは「パネル展最終の二日間に緊急譲渡会をやってみよう」
もしかしたら一匹も声がかからず全頭リリースかもしれない。
でも見ているだけでは始まらないし動かない。
一日目はお声は掛からず。
二日目は時間を拡大し、再度緊急告知し、開始時間を早めてみたものの、
パネル展会場とは対象的に譲渡会場は静まりかえっていました。
会場は駅前等とは違い、猫の譲渡希望という明確な理由がないと足を運ばない場所。
ところが、スタッフも落胆し始めた時、にわかに人が集まり出しました…

SNSや口コミで、大勢の方が心配して駆け付けて下さったのです。
皆様の真剣な思いに思わず胸が熱くなりました。
結果3匹の里親希望と3匹の預かり希望のお申し出を頂きました。
行き場のない4匹についてはリリースを覚悟しました。
翌日、リリース予定猫・里親・預かり猫に不妊手術とワクチン、ウィルス検査、ノミダニ駆虫を、終了しましたが、ここで問題発生。
一組目の里親希望M様トライアル予定の猫に白血病プラスが出ました。
多頭飼育崩壊現場からのキャリアなのか?
遺棄現場での感染か?
感染時期はいつなのか?
里親予定者への対応はどうするのか?
リリース予定は検査をしてないが感染してないのか?(直後リリース組も検査した結果、全てマイナスでした。)
いくつもの問いかけが頭の中で駆け巡りました。
通常の譲渡会では成猫についてはウィルスチェック後に参加させていますが、今回は緊急開催のため手順が前後し、結果が後付けになっていました。
M様には結果を有りのまま報告致しました。
実はM様は、つい最近一歳半の命を白血病で亡くしたばかりのご家族。
辛い結果を告げて、ご家族で決めて頂く事にしました。
悲しい体験をされており、勿論断って頂いても良い事もお伝えしました。
その時、以前犬の里親でご縁が出来たS様から、既に1匹の預りを申し出て頂いていたにも関わらず、「行き場がないなら実家も含めて複数頭大丈夫。」とのお申し出が。
有難くお受けしました。
二組目の里親希望のK様。
K様は最近愛猫を亡くされ、是非迎えたいと仰って下さった方です。
中でも猫風邪が酷く、拭いてもすぐに目脂が出てしまう子を愛おしそうに選ばれた優しいご夫妻です。
築1年の新しいお宅は猫との生活を考え、お建てになられたそうです。
諸説明の後、無事にトライアルを開始しました。
この子は、すぐさま家の中を探検し、リビングチェアーで落ち着いていて「帰るねー」と伝えると「ニャー」と言いながらまばたきをして返事をしてくれました。
物怖じしないとてもいい子です。
そうそう、トイレの場所がわからなくて、ゲージから出した直後に冷蔵庫前で排尿をしてしまいましたが、「まだトイレがわからなかったよねー、ごめんね」と何事もなかったかのように対応された奥様をとてもおおらかで素敵な方と感じました。

車に戻ると一組目の里親希望のM様から着信履歴があり、伝言内容は…
「家族会議の結果、そのまま譲渡の話を進めたい」と。
なんと言葉にして良いかわからない熱いものが込み上げる瞬間でした。
普通であれば、辛い思いをされ、できるだけ健康的リスクは避けたいと思うでしょう。
深いお気持ちで決意して下さったM様に感謝しきれない想いでいっぱいです。
午後に向かったのは預かりを申し出てくださいましたnyangle @nyangle家。
ご本人がすでにツイートされていらっしゃいますが、今のところ預かり(笑)
先住猫達を昨年見送られましたが、悲しんでばかりはいられない!
何かできることはないかと駆けつけてくださいました。
nyangleさんは譲渡会にはちょくちょく足を運んでいただき、新しく家族を探している猫達に柔らかく優しい気持ちを普段から送ってくださっています。


三組目の里親希望は市内在住のA様。
ご自身は愛猫家でもありますが、福祉関係に従事されている方です。
福祉の問題には猫に関わる案件も多く、今まで当会とも幾度となく連絡を取り合っている方です。昨夏は多頭崩壊の案件も対応されていました。
プライベートでは動物愛護活動にも尽力されていらっしゃいます。
譲渡会におみえになり、リリース出来ない栄養失調の子をと、申し出てくださいました。
その子が決まりそうなら、次に不調そうな子をと。
この子は預かりサポーターSさんの下で、十分に身体作りをしてもらってから不妊手術を行い、A様にバトンをお渡しする予定です。

今回の預かりの猫達は引き続き毎週日曜日に譲渡会に参加することになります。
会には他にも保護猫達がいます。
エイズキャリアの子達もいます。
皆良い子達ばかりです。
気になる子がいらっしゃいましたら、会いに来て頂けると嬉しいです。
今回、沢山の方のお力で、多頭遺棄の猫達を一匹もリターンさせる事なく、全頭に暖かい場所を確保する事ができました。
里親・預かりに申し出て頂いた皆様、ご支援、ご声援を頂いた皆様、本当にありがとうございます。
関係者一同心より感謝とお礼を申し上げます。
最後に…
多頭(過剰)飼育は不幸な結果を生み出します。
命に責任を持ち、ペットには適正飼育と不妊手術を。
そして動物遺棄は重く罪深い犯罪です。
「産ませない・棄てない・増やさない」
皆様の身近な場所から、意識を広げて頂けたら幸いです。
写真提供・野良猫太郎さん 文・会員S
category: 活動日誌
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多頭崩壊と多頭遺棄 皆さまへのお願い 
2018/01/24 Wed. 13:56 [edit]
2017年12月にある多頭崩壊の連絡を受けました。
現場には約20匹の置き去り猫が家に取り残されていました。
その数日後、
某所に多頭の遺棄連絡を受けました。
断定することはできませんが、特徴的な柄などから多頭崩壊現場からの猫と思われます。
さやま猫の会ではここの猫達の不妊手術と出来る限りの里親探しをしたいと考えています。
急なのですが1月27(土)に緊急譲渡会、28(日)に通常譲渡会を開催します。
1/27(土)1/28(日)共に
場所・狭山市智光山公園前山の池駐車場
時間・12時から14時まで
当会では保護できるシェルターを有していないので、
多頭遺棄現場の猫は里親が決まらない場合、TNRで元の場所に戻すしか方法がありません。
また、遺棄された一匹を昨日緊急保護致しました。
原因は色々考えられますが、尿が出なくなって苦しんでおり、急性腎不全に陥っていました。
あと1日遅ければ危険な状態でした。
室内から人の勝手で寒波の冬空へ放り出された子達。
どうか里親協力のご支援をお願いしたいと思います。
また、合わせて遺棄犯の目撃情報も集めております。
情報がありましたら当会又は狭山市環境課までお知らせ下さい。
皆さまの暖かいご協力を心よりお願い申し上げます。
category: 会からのお知らせ
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